インフルエンザの流行期に発熱や咳があったときの受診の目安

星川小児クリニック(横浜市)山本淳院長
1、こんな時は急いで受診しましょう
  発熱と咳があり、意識が少しおかしかったり、意味不明のことを言う
  発熱と咳があり、息がかなり苦しい
 
2、こんな時は慌てずに家でちょっと様子をみましょう
  発熱または咳はあるが、食欲はまあまあ
  発熱または咳はあり、食欲もないが、比較的元気はある
 
1と2の中間もあるでしょうけれど、それは時間帯や曜日なども考慮して考えてください・・・ってことはいつもと一緒? そうなんです。普段とあまり変わらないです。
これに検査に適したタイミング(発熱後12時間ぐらいたたないと検査をしても意味があまりない)を加えて判断すればいいと思います。
国も自治体も、園も学校も、とにかく検査をさせてエクセルに入れて集計ですし、「元気だった子が様子をみてたら悪化した」なんてクレームがきては困るから、「早めに受診」「すぐに受診」ということになるのでしょう。
「悪いことがあったら誰かに責任を押しつけたくなる」という感覚、「クレームができるだけ来ないようにするのが管理者側の基本姿勢」という妙な文化が、いつのまにかこの国に根付いてしまいました。
そんな息苦しい環境の中で、「節度のある受診を!」、と、呼びかけても、お子さまの保護者の方は絵空事に聞こえるでしょう。
 今回は、あえて、啓蒙しなくてはならないはずの、行政や学校・園といった、社会の中でいえば管理者側の立場の人たちが、いや、人というよりも組織が、実は医療崩壊の方向にロープを引いているのではないか・・・そんなことをお話ししたいと思いました。
そういった問題点に社会が気づき、それを是正する動きが生まれるのと、医療の崩壊とどっちが早くおとずれるのか・・・あきらめ半分ではありますが、何とかできないかなあと思っています。
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